
Q:綺麗なお兄さんは好きですか?
Yes or No?
そんな街頭アンケート。
綺麗なお兄さん
「・・・って言うアンケートに捕まった」
「・・・変なアンケートに捕まんなよ」
「いや、これに答えるだけで良いって言うから」
ガサガサと袋から食料やら調味料やら取り出しては所定の場所へと仕舞って行くの後ろ姿を眺めながら、コーヒーを啜るダンテ。
相変わらず上半身裸で胸にはアミュレットが揺れている。
妙な所で人の良い所があると言うか、優柔不断と言うかがある彼女はたまに街頭アンケートに捕まって来たりする。
そして、自分が面白いと思った質問を覚えて来ると言う妙な癖も付いてしまった。
「でも、綺麗なじゃいのよりは綺麗な方が好きだろう?」
「そりゃ、な」
ただ、一つだけ確かなのは彼は男性よりも女性が綺麗な方が良いと言う事だろう。
「ダンテなら、女でも絶対美人だ」
「・・・そりゃどーも」
「・・・嬉しくないか?」
「あのな・・・そりゃ男に対して言う褒め言葉じゃねぇよ」
「だが、ダンテは美人と言う方がしっくり来る」
不満なのか、彼女は頑として美人だと言い張る。
彼女の目にはそう映っているのだろう。
「さらさらの銀髪に、健康そうな肌色だし、アイスブルーの目は宝石みたいに綺麗だし、何より、笑った顔が綺麗だ。こんな美人、そうそういない」
ダンテに触れながら囁く様に言葉を紡ぐを目の前にして、少し動揺する。
唇に触れた細い指が躊躇う様に首筋を伝う。
「こんなに綺麗で、見るものを惹き付けるのに、美人じゃ不満か?」
「・・・不満だな」
「何が不満なんだ?」
真っ直ぐに見上げて来る琥珀色の瞳を見下ろし、溜息まじりに呟く。
「・・・お前が・・・まったくと言っていい程、何も感じてない」
「?」
「ほら、何も分かってない」
壁際に追い詰め、逃げ場をなくして自分だけしか見ない様にしてしまう。
いや、この先もずっとそうしてしまいたい。
叶わない思いはゆっくりと心を支配して行く。
「お前は他人の好意---恋愛感情にえらく鈍感だよな・・・ホント、忌々しいくらいに」
「ダンテ・・・?」
「天然なのか、計算されたものなのか。マジで分かんねぇから、たまに苛つく」
拘束されて捕われた訳でもないのに動けない。視線だけで、動きを制されているのが嫌でも分かる。
---力を持ったものはその視線だけで、見るものを従えてしまう。だから、気をつけるんだよ。
そう言っていたのは実家の誰だっただろうか?
「怖いか・・・?」
「あんたなんか、恐れてたまるか」
「俺といるからか?」
「相棒を恐れていたら仕事になんて、ましては一緒になんて住んでられないだろう?」
「それもそうだ。でもま、別の意味で怖がってくれるとすんげぇ嬉しいかも」
頭の中をクエスチョンマークで埋め尽くされたは首を傾げてダンテを見上げる。
答えを求めているらしく、じっと見つめる。
「こーいうこと」
「なっ!?・・・ん・・・んぅ〜っ!!」
「ふっ・・・・ん・・・・っ!・・・・イテェな。血ぃ出たぞ」
「いっ、いきなりするからだろう!?するにしても、心の準備くらいさせろ!!」
反論もどこかしらズレている。
まぁ、飽きなくて良いのだが。
「じゃぁ、準備したら、良いんだな?」
「えっ?いや、その」
「良いんだな?」
もう、どう答えて良いのだか分からなくなって、頷いてしまう。
頷くを見た途端、軽々と彼女を抱き上げ、二階の寝室へと向かう。昼間だから。だとかそう言う言葉は彼の頭にはないだろう。
Q:綺麗なお兄さんは好きですか?
A:・・・・・不本意ながら、Yes
end
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